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Posted by たまりば運営事務局  at 

2012年04月20日

試験当日を迎える為に(CDA2次)

いよいよ明日からCDAの第37回2次試験ですね。

本試験は何と言っても緊張の場、何が起きるか分かりません。入室した部屋の雰囲気に圧倒される、クライエント役が何となく苦手なタイプだ、お聴きしている事例が複雑だ、・・・緊張はますます高まって・・・?

でもご安心ください。誰でもそうです。

そして、そうしているのは「自分」です。認知療法でも明らかなように、現在の感情は出来事が原因では無く、出来事をいかに認識しているかという「自分の認知」が原因なんですね。

ですから、会場にしても、クライエント役にしても、そして事例にしても、まずは「そういうもの」だと思って受け容れてください。
そうすれば、落ち着いて、自分らしいロールプレイと口頭試問ができると思います。

試験会場に行ったら、「何でも来い」「どんなお話でもお伺いします」という姿勢こそが大事です。さて、直前のチェックポイントは、

1.最初の話し始めのことばは決まっていますか?
 「○○さん、今日はどういったご相談でお越しになったんですか?」→フレーズを決めておきましょう。

2.クライエントに興味をもつ
 どんな人間性の方なのか、どんな状況で、何を訴えたいのか、どこに不一致が生じているのかなどを確かめるように傾聴するといいでしょう。

3.話の場面展開に注目し、感情や考え方・価値観を確かめる
 事柄→感情(否定的→肯定的)→考え方・価値観の流れ・変化に注目します。そして、感情や考え方・価値観は鵜呑みにせず、クライエントにとってどういう意味を持っているのか丁寧に確認してみましょう。

4.話しすぎない
 お話を聴き、伝え返す(反映や質問)だけです。長いフレーズはいりません。タイミングの方が大事です。また、お話を聴いたら一旦受容し、その上で質問や要約をすると良いでしょう。

5.口頭試問
 まだ試験は終わっていません。ロールプレイで出来なくても、「やろうとしていたこと」が試験委員に伝われば加点の可能性があります。簡潔に、結論から先に、クライエントが使った具体的な言葉を使って、説明しましょう。

最後に、
試験には結果が伴います。
しかし、チャレンジされることこそ貴重だと思います。
どうか、自分らしく、自分を信じて、堂々と試験に臨んでください。


〔CDA実践研究会〕
http://www.cdasupport.jp/  


  • Posted by タテさん  at 00:25Comments(0)CDA2次対策

    2012年04月13日

    CDA2次「新判定ポイント」分析(5/5-2)

    前回、「新判定ポイント」分析の5/5で触れましたが、ロジャーズは「クライエントの問題」は「不一致」にあると考えました。

    しかしながら、人間の本質を「自己実現傾向」としましたので、特別に『問題』を意識しなくても良かったわけです。それよりは自己探索の支援として3つの態度条件(自己一致、受容、共感の3つの態度条件)を重視しました。

    そういった意味で、ロジャーズの「クライエント中心療法」から見ると『問題』の把握は、ケースによっては少しばかり分かりにくいような気がします。

    そこで「クライエントの『問題』の把握」を分かり易くする為に、「論理療法」や「認知行動療法」の例をご紹介したいと思います。

    「論理療法」(A.エリス)は、
    例えば、「継続的な就労」という「目標(G)」があって、
    「リストラ」という「出来事(A)」を経験した。
    そこで、「自分は無能な人間なんだ」と思い込み「(B)」
    大変「落ち込んでいる」=「結果/感情(C)」
    という事例から、

    『問題』は、リストラという「出来事」ではなく(一因ではある)、自分を無能な人間だと思う”悲観的思考”=「信念・考え方(B)」にあるとしました。

    「~ねばならない」「~すべきだ」「~当然である」という固定的な考え方。つまり絶対視や絶望感、非難や自己卑下、欲求不満、低耐性といった「こころのあり方」を『問題』だと見ている訳ですね。

    同様に「認知療法」(A.ベック)においても、「認知」が感情や行動に影響すると考え、情緒的な苦痛を生じさせる不適切な「認知」を「認知の歪み」と呼んで6つ(選択的抽出、恣意的推論、過度の一般化、拡大解釈や過小評価、自己関連付け、分極化思考)示しました。

    そして、A(出来事)→B(認知)→C(感情・行動)の関係において、Aが問題なのではなく、Bこそが『問題』としました。

    どうでしょうか? 『問題』の意味が少しはっきりしてきたのではないかと思います。

    以上から、口頭試問で『問題』を尋ねられて倒産やリストラ、失業といった「出来事(A)」(=クライエントの外にあるもの)と答えてしまってはNGです。あくまでも『問題』はクライエントの内側にあるもの、です。従って「自己探索」に価値が出てくる訳ですね。

    ロジャーズ(クライエント中心療法)で言えば客観的な自己像と「不一致」を生じさせている偏った「自己概念」。エリス(論理療法)やベック(認知療法)なら、思い込みや過大(過小)評価等の「固定概念」。このあたりに『問題』を見つけ出すヒントがありそうですね。

    ロールプレイトレーニング研修
     :4月20日(金)19:00~21:00
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    〔CDA実践研究会HP〕
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  • Posted by タテさん  at 23:47CDA2次対策

    2012年04月04日

    CDA2次「新判定ポイント」分析(5/5)

    「新判定ポイント」分析の5回目。今回は最後のポイント「1.主訴・問題の把握」です。(◆部分は「ロールプレイングの今後の課題」に書かれている内容です。)
       1.主訴・問題の把握
       2.自己探索の支援
       3.傾聴(非言語表現)
       4.傾聴(言語表現)
       5.傾聴(かかわり方)

    【1.主訴・問題の把握】
    ◆クライエントの問題を適切に把握するように努める

    従来は「クライエントのニーズや状況を確認すること」となっていましたが、今回からはっきり「主訴・問題」という言葉が出て来ました。

    では、「主訴」とは何だろう、「問題」とは何だろう、という当然の疑問が浮かび上がってきますが、なかなかはっきりした説明がありません。受験生の悩みどころですね。

    テキスト(日本マンパワー)でも「クライエントの来談目的(主訴)をクライエントとともに確認する」「クライエントの主訴をクライエントとともに明確にする」「インテーク面談ではクライエントにとって主訴が明確になるように支援する」とあるだけで、そもそも「主訴とは」「問題とは」が明確ではありません。困りましたね。

    尚、医学では「主訴=患者が強く訴える症状」のようですが、カウンセリングや心理学においては「主訴」という言葉はあまり使われておらず、「感情」とか「問題」あるいは「課題」といった言葉で表現されているように思われます。

    そこで、私なりの解釈をしてみます。

    まず『来談目的』ですが、これは相談に来ようと思った直接の出来事(「事柄」)と考えます。例えば、早期退職や海外転勤、配置転換といったイベントですね。こうした「事柄」に引きずられて「感情」が出てくる。例えば、困惑、戸惑い、嫌悪などです。そして悩む。

    ひとりではなかなか悩みが解決できませんので、精神的にも追い込まれてくる。そして相談者の戸を叩きます。最初は、冷静に事柄を説明するでしょう。相手が信頼に足ると分かるまで情動(感情)は極力抑え込んでおきます。

    ですが、こころの中は穏やかではありません。とても冷静になって理性的に判断するなんて出来ない状態です。いろいろな感情が渦まいていて中には気づかない感情だって沢山あります。ましてや本当の「根源的な問題」なんてその存在すら気づきません。

    こうした最初の段階では、「事柄」や「感情」「問題」が渾然一体となっていて、「来談目的」しか見えない状態です。この点を捉えて、テキストでは「来談目的(主訴)」と表現しているのではないかと思います。つまり、まだよく分からないが「来談目的」の陰に「主訴」が隠れている訳ですね。

    そして、「インテーク面談ではクライエントにとって主訴が明確になるように支援する」とありますから、インテーク面談の目的は「来談目的」と背後に隠された「主訴」を仕分けることにあると思われます。

    カウンセリングの目的はクライエントの自己探索を支援し自己成長をを促すことですが、自己探索を阻害するのは「感情」です。そして共感的に理解し、信頼関係を築くのも鍵は「感情」です。

    従って、「主訴」が「最も訴えたいこと」とするなら、そしてその重要性から考えるなら、『主訴とは情動、つまり強い感情』と考えていいのではないかと思います。

    次に、『問題』とは何でしょう?

    カウンセリングの神様ロジャーズは、「自分のイメージ」(「自己概念」)と「実際に自分自身が経験していること」(「経験」)との「不一致」が「心理的不適応」という「問題」を引き起こすと考えました。

    ですから、「自己探索」によって「環境」に適応できるような新しい「自己概念」を構築できれば、「不一致(不適応)」を解消でき、自己成長につながるという訳です。

    つまり、端的に言ってしまえば、『問題』は自分(クライエント)の外にあるのではなく、自分(クライエント)の内側(=「自己概念」)にあると考えるのが妥当だと思います。

    しかしながら、インテーク面談の最初の10分でここまでたどり着くのは無理だと思います。従って、「問題解決」する必要はなく、2次試験では「主訴・問題」となっているのでしょうね。但し、「主訴」と「問題」を仕分ける”姿勢”だけは持っていなければいけませんので、「クライエントの問題を適切に把握するように”努める”」となっているのではないかと思います。

    以上、私なりにポイントを分析してみました。前後関係を含めたご説明は、「勉強会」や「ロールプレイトレーニング」で行っておりますので機会がありましたらご参加ください。また、お問い合わせについては「CDA実践研究会」にお願い致します。


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     :4月 7日(土)10:00~13:00
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  • Posted by タテさん  at 23:28Comments(0)CDA2次対策