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Posted by たまりば運営事務局  at 

2012年08月13日

深堀する言葉

受講生の多くの方から、深掘りするにはどうしたらいいか? 「深堀する言葉」が分からない、教えて下さい。とよく聞かれます。

沈黙されることが怖く、どんどん話をして頂くために「深掘りする言葉」が欲しいとのご希望です。

面談をしていてもどうしたら深堀出来るか、そのことが気になり、次の質問で頭はいっぱいになってしまう。そして、当たり前の話ですが、クライエントの話が聴けなくなり、怖い怖い「沈黙」が訪れる。まるで「沈黙」を自ら引き寄せているようです。

「深掘りする言葉」・・・、難しいですね。

というのも、やはり「自己探索が深まる」のは面談の流れ・文脈の中からであって、投げ掛ける「言葉」によって急に深まるとは考えにくいからです。

仮に深める言葉が見つかって使ったとしても、文脈に沿った必然性がないと響きません。また、非言語的にもこころがこもっていなければ、同様に自己探索を支援することは出来ないと思います。

そうなってくると、考え方を変えてみる必要があるかもしれませんね。

そもそも、「探索」するのは誰なのでしょうか?

クライエントですね。クライエントが自己探索をする。CDAはクライエントの自己探索を「支援する」。「支援する」ことでまず大事なのは環境を整えてあげること。何でもご自由にお話し下さいという場づくりです。ですから、連続的に「質問」されたり、長文の「いいかえ」をされたり、安易に「同感」されたりしては、集中できません。

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こうしてみると、CDAは「どうしたら深めることが出来るのだろう?」と”考える”必要はないんですね。”考える”からクライエントと共に居られない。”考える”から自分自身の世界に閉じこもってしまう。だから、お話が聴けなくなる。

そうではなくて、お話を「受容」し、「反映」し、「はげまし」ていくことだけで十分なんですね。決して考えてはいけません。考えるスペースをクライエントに明け渡してあげる。そうすることでクライエントの話がCDAの中に入ってくる。

この感覚を是非ご理解頂ければと思います。この感覚が洞察への扉を開けてくれます。

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難しい話は抜きにして、一度、次に何を質問しようかと”考える”ことを止めてみたらどうでしょうか?

その代わり、クライエントの話(キーワード)を丁寧に伝え返していく。そして、キーワードとなるお気持ち・考え・価値観が出てきたら、一旦伝え返した上で、「そのことについてもう少しお話頂けますか?」(はげまし)と投げかけてみる。この基本に徹してみてはどうでしょうか?

マイクロカウンセリンングのアイビイも「かかわり行動がしっかりできていれば、特別な技法を使ったり話をリードしたりしなくても、最小限の『はげまし』を用いるだけでクライエントは自己探索へと進むことができるのです。」と言っています。

クライエントの探索力を信じ、支援することがCDAの役割です。その役割遂行の邪魔をするのが、「どうやって話を進めようか、どうやって深めようかと考える」ことだということに気づいて頂ければと思います。  


  • Posted by タテさん  at 23:28Comments(0)CDA2次対策