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Posted by たまりば運営事務局  at 

2012年04月04日

CDA2次「新判定ポイント」分析(5/5)

「新判定ポイント」分析の5回目。今回は最後のポイント「1.主訴・問題の把握」です。(◆部分は「ロールプレイングの今後の課題」に書かれている内容です。)
   1.主訴・問題の把握
   2.自己探索の支援
   3.傾聴(非言語表現)
   4.傾聴(言語表現)
   5.傾聴(かかわり方)

【1.主訴・問題の把握】
◆クライエントの問題を適切に把握するように努める

従来は「クライエントのニーズや状況を確認すること」となっていましたが、今回からはっきり「主訴・問題」という言葉が出て来ました。

では、「主訴」とは何だろう、「問題」とは何だろう、という当然の疑問が浮かび上がってきますが、なかなかはっきりした説明がありません。受験生の悩みどころですね。

テキスト(日本マンパワー)でも「クライエントの来談目的(主訴)をクライエントとともに確認する」「クライエントの主訴をクライエントとともに明確にする」「インテーク面談ではクライエントにとって主訴が明確になるように支援する」とあるだけで、そもそも「主訴とは」「問題とは」が明確ではありません。困りましたね。

尚、医学では「主訴=患者が強く訴える症状」のようですが、カウンセリングや心理学においては「主訴」という言葉はあまり使われておらず、「感情」とか「問題」あるいは「課題」といった言葉で表現されているように思われます。

そこで、私なりの解釈をしてみます。

まず『来談目的』ですが、これは相談に来ようと思った直接の出来事(「事柄」)と考えます。例えば、早期退職や海外転勤、配置転換といったイベントですね。こうした「事柄」に引きずられて「感情」が出てくる。例えば、困惑、戸惑い、嫌悪などです。そして悩む。

ひとりではなかなか悩みが解決できませんので、精神的にも追い込まれてくる。そして相談者の戸を叩きます。最初は、冷静に事柄を説明するでしょう。相手が信頼に足ると分かるまで情動(感情)は極力抑え込んでおきます。

ですが、こころの中は穏やかではありません。とても冷静になって理性的に判断するなんて出来ない状態です。いろいろな感情が渦まいていて中には気づかない感情だって沢山あります。ましてや本当の「根源的な問題」なんてその存在すら気づきません。

こうした最初の段階では、「事柄」や「感情」「問題」が渾然一体となっていて、「来談目的」しか見えない状態です。この点を捉えて、テキストでは「来談目的(主訴)」と表現しているのではないかと思います。つまり、まだよく分からないが「来談目的」の陰に「主訴」が隠れている訳ですね。

そして、「インテーク面談ではクライエントにとって主訴が明確になるように支援する」とありますから、インテーク面談の目的は「来談目的」と背後に隠された「主訴」を仕分けることにあると思われます。

カウンセリングの目的はクライエントの自己探索を支援し自己成長をを促すことですが、自己探索を阻害するのは「感情」です。そして共感的に理解し、信頼関係を築くのも鍵は「感情」です。

従って、「主訴」が「最も訴えたいこと」とするなら、そしてその重要性から考えるなら、『主訴とは情動、つまり強い感情』と考えていいのではないかと思います。

次に、『問題』とは何でしょう?

カウンセリングの神様ロジャーズは、「自分のイメージ」(「自己概念」)と「実際に自分自身が経験していること」(「経験」)との「不一致」が「心理的不適応」という「問題」を引き起こすと考えました。

ですから、「自己探索」によって「環境」に適応できるような新しい「自己概念」を構築できれば、「不一致(不適応)」を解消でき、自己成長につながるという訳です。

つまり、端的に言ってしまえば、『問題』は自分(クライエント)の外にあるのではなく、自分(クライエント)の内側(=「自己概念」)にあると考えるのが妥当だと思います。

しかしながら、インテーク面談の最初の10分でここまでたどり着くのは無理だと思います。従って、「問題解決」する必要はなく、2次試験では「主訴・問題」となっているのでしょうね。但し、「主訴」と「問題」を仕分ける”姿勢”だけは持っていなければいけませんので、「クライエントの問題を適切に把握するように”努める”」となっているのではないかと思います。

以上、私なりにポイントを分析してみました。前後関係を含めたご説明は、「勉強会」や「ロールプレイトレーニング」で行っておりますので機会がありましたらご参加ください。また、お問い合わせについては「CDA実践研究会」にお願い致します。


勉強会【緊急拡大3時間版】追加開催!〕
 :4月 7日(土)10:00~13:00
  (基礎ロールプレイ付き)
ロールプレイトレーニング研修
 :4月20日(金)19:00~21:00
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〔CDA実践研究会HP〕
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  • Posted by タテさん  at 23:28Comments(0)CDA2次対策