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Posted by たまりば運営事務局  at 

2012年02月28日

CDA二次対策の基礎

CDA二次試験にチャレンジしようとする場合、最初に前提を整理しておくといいでしょう。

カウンセリングにもいろいろありますが、源流のひとつはロジャーズの「来談者中心療法」です。そしてテキストからみてもCDAの基礎理論はここにあると思って間違いありません。

ロジャーズは、「クライエント」と「カウンセラー(CDA)」及び「その関係」について述べています。

ロジャーズの人間観、それは『自己実現』です。自己実現というとマズローが有名ですが、マズローは欲求を5段階に分け層別論を展開しました。

最初に『自己実現』という言葉を使ったのはクルト・ゴールドシュタインです。そして、その弟子のC・ロジャーズが『自己実現』という概念をまとめ上げました。

『自己実現』とは「自らの可能性を実現していくこと」であり、あらゆる生命体が持っている『実現傾向』であると説明されます。哲学的なロジャーズは On Becoming a Parson つまり、『自分が(本来の)自分になる』と表現しています。

さて、クライエントですが、そうした「自己実現欲求」を持ちながら悩みを抱えて相談に来ます。ある時はリストラだったり、人間関係だったり、進路だったり、「来談目的」はさまざまです。ですが、何らかの不一致、不適合により感情は穏やかではありません(=「主訴」)。

では、不一致とは何でしょう? まだご本人は気づいていないかもしれませんが、要するに『自己実現』とのギャップです(=「問題」)。自分らしく生きていきたいのになぜか上手くいかない、そうした焦り、苦悩です。

自分とは何なのか? 自分らしくとはどういうことか? 何が邪魔をしているのか? 何か自分を偽った仮面をかぶっていないか? 自己探索のみが道を示してくれます。

ですが、そうしたことが出来ないほど感情が優っているんですね。ですからカウンセラーはまず感情、そしてクライエント自身を受け止められる場を作る必要がある訳です。

そして、その為のカウンセラーの条件が、「自己一致」「無条件の肯定的尊重」「共感的理解」とされます。この3条件さえ備わっていれば「安全で自由な場」ができ、クライエントは(「実現傾向」を持っていますから)自然に自己探索に向かうことができる訳です。

ロジャーズはあまりスキルには触れていませんが、唯一奨めたのが『感情の反映・反射』です。ロジャーズを評価しないグループからは「オウム返し」と批判されますが、後日ロジャーズ自身が「魂を込めなければ意味が無い」とコメントしています。

このように、二次試験の基礎には”人間的な関わり”があることを押さえておいてください。3条件にしても気持ちを込めた反映にしてもカウンセラーの人柄や接する態度が大きく影響します。ただスキルを使うことだけで満足していると、画一的だとか消極的とかいう評価になってしまいますからね。

CDA実践研究会」でもまずは「反映」のスキルを推奨しますが、回を重ねた段階では「スキルに気持ちを込める」ことを強調しています。

ちゃんとスキルを使っているのに上手くいかない、という方はこの”気持ちを込める”点をチェックしてみてください。クライエントに伝わってみて、はじめてカウンセリングになりますからね。

〔ご参考〕
CDA実践研究会HP

2012年3月17日勉強会
2012年3月24日勉強会
  


  • Posted by タテさん  at 23:28Comments(0)CDA2次対策